映画「アリータ:バトル・エンジェル」ネタバレ有り感想。俺たちの戦いはこれからだ!

映画

こんばんは。サイボーグキャラのトイレ事情が気になる、さめおです。

サイボーグとかアンドロイドって昔からSF作品に良く出てきますけど、実際あとどのくらいで実用的な技術になるんでしょうね。僕が生きている間にもっとSFチックな領域まで行ってくれるといいなぁ。

という訳で観てきました、アリータさん。今日が公開日という事で結構お客さんも入っていた印象です。見た感じ30~40代くらいの男性が多かった気がします。

あらすじ・予告編

木城ゆきとによる日本のSF漫画「銃夢(ガンム)」を、同作の映画化を長年にわたり熱望していたジェームズ・キャメロンの脚本・製作により、ハリウッドで実写映画化したアクション大作。監督は「シン・シティ」のロバート・ロドリゲス。主人公アリータ役は「メイズ・ランナー」シリーズのローサ・サラザールが務め、いずれもオスカー俳優であるクリストフ・ワルツ、ジェニファー・コネリー、マハーシャラ・アリが共演。数百年後の未来。スクラップの山の中から奇跡的に脳だけが無傷の状態で発見されたサイボーグの少女アリータは、サイバー医師のイド博士によって新たな体を与えられ、目を覚ます。しかし彼女は、自分の過去や今いる世界についてなど、一切の記憶が失われていた。やがてアリータは、自分が300年前に失われたはずの最終兵器として作られたことを知り、そんな兵器としての彼女を破壊するため、次々と凶悪な殺人サイボーグが送り込まれてくる。アリータは、あどけない少女の外見とは裏腹の驚異的な格闘スキルをもって、迫り来る敵たちを圧倒していくが……。

映画.comより
映画『アリータ:バトル・エンジェル』Jキャメロンコメント入り本予告【本当の私】編

解説

今の時代、SF作れる人って貴重だと思います。

日本のSF漫画が原作

近年、日本のSF作品をベースにした映画が増えてますね。桜坂洋の同名小説をトム・クルーズ主演で描いた「オール・ユー・ニード・イズ・キル」、士郎正宗の伝説的SF漫画をスカーレット・ヨハンソン主演で実写化した「ゴースト・イン・ザ・シェル」、更にはゴジラの再映画化など、ハリウッドにおける日本作品の存在感は徐々に大きくなってきています。

そんな中飛び込んできたのは木城ゆきと原作のSF漫画「銃夢」の映画化。しかもかの有名なジェームズ・キャメロンが手掛けてるって言うから驚きです。サイボーグ化されたキャラクターたちやモーターボールと呼ばれる架空の球技、そしてサイボーグ同士の激しい戦いなど実写化が難しい要素も多いのですが、ハリウッドでの実写化という事で原作ファンからは期待の方が大きかったと思います。

ジェームズ・キャメロン×ジョン・ランドー×ロバート・ロドリゲス

そんな本作の製作はジェームズ・キャメロンジョン・ランドーの黄金コンビ。「タイタニック」や「アバター」など全世界に衝撃を与える最先端の映画を作り出している映画業界のトッププレイヤーです。またジェームズ・キャメロンは「ターミネーター」や「エイリアン2」などの監督もしているので、SF映画製作に最も精通している映画人の一人でもあります。

そして監督を務めたのは「デスペラード」、「スパイキッズ」シリーズ、「シン・シティ」シリーズなどで有名なロバート・ロドリゲス。どちらかと言うと予算控えめなB級よりの映画を主に撮っていた監督ですが、アクション映画を撮り続けてきた実績から本作の監督へと抜擢されました。

個性派のキャスト陣

主人公アリータを演じ上げたのは、「メイズ・ランナー」シリーズや「ダイバージェント」シリーズなどに出演していた女優、ローサ・サラザール。彼女の演技と最新のCG技術を駆使し、機械の体や大きな目を持つアリータを作り上げています。

脇を固めるキャストも豪華です。「イングロリアス・バスターズ」や「ジャンゴ 繋がれざる者」などクエンティン・タランティーノ作品で圧倒的な存在感を出しているクリストフ・ヴァルツ、「ビューティフル・マインド」などで有名なジェニファー・コネリー、「ムーンライト」や「グリーン・ブック」など話題作へ立て続けに出演しているマハーシャラ・アリといった実力派の面々が主要キャストとして名を連ねています。

感想

先週、今年ベスト級の大傑作「アクアマン」を観てしまったがために、僕の中でハードルが上がりまくっていた事を先にお詫びしておきます。シンプルに総括すると映像〇、脚本×ですかね…。以下、思いっきりネタバレするので、未鑑賞の方はご注意ください。

安心のジェームズ・キャメロン製SF

流石のキャメロン印!SF映画としての世界観や映像技術に関しては文句の付け所がありません!上空にそびえる都市サレムの異世界感、不思議な乗り物が飛び交う下町アイアンシティ、そして顔以外がほとんど機械となっているサイボーグたちが最新の技術で違和感なく溶け込んでいて、あっという間にその突拍子もない世界に入り込めました。オープニングの20世紀フォックスロゴが変わるシーンも良かったですね。

その中でも特に素晴らしかったのは、サイボーグたちの造形。もう人型とは言えないレベルの変更が施されたキャラも多いのに、表情と動きはしっかりリンクしていて、顔だけ浮いているみたいな非現実感もありません。モーションキャプチャーは使っているとして、あとはどんな技術が使われているのか…。メイキング動画とか色々観てみたいですね。

ロバート・ロドリゲスのアクションセンスも光る

そんなサイボーグたちが織りなすアクションもキレッキレ。カンフーをベースにしたアリータ独自のアクションはスピーディで軽快だし、巨大な体を持つサイボーグなんかはロボット映画のような迫力と重さを活かしたダイナミックなアクションをしてくれました。個人的には「ベイビー・ドライバー」のダーリン役が記憶に新しいエイザ・ゴンザレススパスパ刃物お姉さんが良かったです。もっと彼女のアクション出してほしかったなぁ…。

極めつけは予告編でもフューチャーされまくってたモーターボールのシーン!参加者全員がアリータ狙って動く動く。そんでもってアリータは圧倒的なスピードで倒しまくるし、スタイリッシュな倒し方が多かったので観ていて楽しかったです。ほんとあのシーン観るために3Dで観たようなもんです。ただ予告編で見せまくっちゃったせいか、予想外の展開にはいかず「あ、コレあの倒し方するパターンだ」と読めてしまったのはちょっと残念。最近このパターンで損してるアクション映画のなんと多い事か…。

ただ脚本がなぁ…

とにかく映像面では大満足の本作。20世紀フォックスの広報が「見ればわかる」なんて強気な宣伝をしていたのも頷けます。ただ唯一にして最大の欠点が脚本。もうちょっと上手くできたんじゃないかなぁと。

まずそもそもアリータの目的動機が不十分なんですよね。記憶喪失でその記憶を取り戻すために戦い始めるまでは良いんですけど、いっぱい出てくる敵キャラと戦う大きな理由は無く、なんとなく悪そうなやつだから戦ってる感が最後まで拭えませんでした。モーターボール出たのも自分のためじゃなくヒューゴのためだし、別に出るしかないってレベルの緊急度でもないのでイマイチ感情移入できず…。

こんな感じで目的が不明確だったので、映画としての落としどころも迷子になっていましたね。そもそも漫画原作なので区切りをつけるのが難しい部分もあるかと思うんですけど、もうちょっと映画としてのを意識してほしかったなぁ…。モーターボールで最高のアクションを見せてくれたのに、その後は山場と言えるアクションもなく続き、ヒューゴとの別れで終わる。ていうかあの短時間でヒューゴが実質2回死んでるのもどうなの?って感じです。せっかく助けたのに結局無駄だったって考えると、なんのためにサイボーグ化したの?っていう感想しか出てこず…。

やっぱり続編ありきのストーリーになっちゃってたのが問題ですね。原作改変になったとしても、アリータの目的をはっきりさせて、そこに向かって山場を作った方が映画的に面白くなったと思います。興行的に続編が怪しいみたな話も出てるので、ほんとコレ1作で終わっちゃったらただ風呂敷広げただけの映画になっちゃうよ…。

キャラ描写も不十分

キャラクターの掘り下げも不十分だったと思います。いや、アリータは結構しっかり描かれてたんですけど、サブキャラたちが揃いも揃ってイマイチ。

まずはジェニファー・コネリー演じるチネン。彼女の心変わりが正直よくわかんなかった。母親としての情が湧いたとは言っていましたが、それにしてはアリータとの接触が少なすぎるし、僕からすると気まぐれで助けたようにしか見えなかったです。その割に脳と目玉だけになるシーンの印象が強すて、なんかアンバランス…。

そんな彼女よりも残念だったのが、悪役たち。特に顕著だったのは因縁の相手(風)として出てくるグリュシカ。初戦で圧倒しちゃって2戦目でパワーアップして戻ってくる、ここまでは良いんですよ。そこでせっかく追い詰めたのに腕1本のアリータから目つぶしを喰らい、犬に追われて敗走する。で、大したパワーアップもせず3戦目で瞬殺されて終わり。うーん、因縁が一方的すぎて、主人公側からするとあんま強くないけどなんかしつこいやつって感じしかないです。2戦目で完全敗北or大事な人を殺される展開くらいじゃなきゃ因縁感ないですね…。

ベクターザパンといった悪役たちも小物臭が抜けないまま倒されてしまったし、黒幕っぽいノヴァはほぼ声の出演で終わるしで、カタルシスはほぼ無し。山場の作り方がイマイチだったのは、悪役たちを魅力的に描けなかった事にも原因がありそうです。

まとめ

評価:☆☆☆★★(3/5) 映像は凄いけど、それを浸食するレベルで脚本の粗さが目立ちました…

予告編で期待していただけあって、評価は厳しめにさせてもらいました。僕は原作未読なので、この先がわからず不完全燃焼って言うのもマイナスポイントとして大きいです。ネット上の評価を見る限り原作ファンからの評価は高そうなので、漫画を読む→好きなシーンを最高の映像で観るって流れなら評価が変わるかもしれません。

今日はこんなところで。ではまた。

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